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ヒヤリ・ハット事例からみる「取り違えやすい」薬剤

2021年3月号
ヒヤリ・ハット事例からみる「取り違えやすい」薬剤の画像

 多忙による焦りや確認不足、不慣れな作業者による不注意、処方入力間違い…様々な要因で薬剤取り違え等の事例はなくなりません。今回は、すでにメーカー等が医療機関へ注意喚起等を実施していますが、現場から「ヒヤリ・ハット事例」として報告された薬剤をご紹介。4月から新人薬剤師さん等が入局する薬局では、改めて取り違えやすい薬剤の確認等にご活用ください。

2020年11月、医薬品医療機器総合機構(PMDA)は「令和2年度第2回医薬品安全使用対策検討結果報告(薬局ヒヤリ・ハット事例)」(対象期間:2019年5月~12月末)を同ホームページに掲載しました。調査結果によると、事例内容「規格・剤形間違い」「薬剤取違え」「疑義照会」等に該当した2,416事例のなかには、「既に製造販売業者等により対策済/対策を既に検討中」の事例161件が含まれています。当161事例で報告された取り違え等が発生しやすい薬剤の組み合わせを一覧表12にまとめました。各名称の比較や薬効分類等をご確認ください。また、当該事例の薬局における具体的な再発防止策を一部ご紹介します(表)。
薬局に起因する取り違え事例の背景・要因として多いものは、「多忙による確認不足」「知識不足・業務に不慣れな者が対応」「手書き処方箋の読み違い」等でした。また、「(当該薬局で)よく処方される薬剤だろう」といった思い込みも取り違えの要因になります。
一方で、処方元の医療機関に起因する事例も多発しています。その要因には、「処方システム上で誤った薬剤等を選択」「業務に不慣れな者が対応」「専門外の医師による対応」等が挙げられています。薬局がお薬手帳等で薬歴を確認、さらに患者さんに受診理由や医師の指示内容を確認したうえで疑義照会を行った結果、誤った薬剤の交付には至りませんでした。こうした事例からも、薬局による薬歴および受診理由等の確認の重要性が窺われます。

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ヒヤリハット事例「類似薬剤」の組み合わせ

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