高齢認知症の方の人数は2012年時点で462万人(65歳以上人口対比で15%)と推計されており、今後、高齢者数の増加とともに認知症者数はさらに増加し2025年には700万人に達すると推計されています。認知症者数の増加とともに認知症の医療・介護に関わるコストは増大しており、2014年時点で年間14.5兆円と、認知症の影響は社会的にも経済的にも非常に大きいことが指摘されています。認知症治療および予防の最新の考え方について、国立長寿研究センター副院長の櫻井孝氏に解説いただきました。
65歳以上の認知症の増加
厚生労働省老健局総務課認知症施策推進室地域包括ケアシステムと認知症施策より作成
- 「認知症」は総称 原因疾患はアルツハイマー病など
- 認知症の4大疾患の病態
- 認知機能障害と行動・心理症状
- 認知症の診断には何を使う? 認知機能検査の実際
- 認知症を「血液」で診断する時が近づいている
- アルツハイマー型認知症の血液バイオマーカーの可能性
- 「治る」認知症や薬剤性の認知機能障害
- 認知症の薬物療法 4剤の効果は個人差あり
- 期待の新薬 アデュカヌマブのゆくえ
- アデュカヌマブの開発変遷
- 認知症の症状として出現する服薬管理の不良
- リハビリテーションは認知症治療でも特に重要
- 患者家族のストレス対策は必須 家族のための教室、HPでノウハウを公開
- 早期介入で認知症発症を抑制
- 修正可能なリスク因子への介入で認知症発症予防
- 認知症診療において薬剤師に期待される役割
- INFORMATION
「認知症」は総称 原因疾患はアルツハイマー病など
認知症は、脳の疾患や障害など、何らかの原因により脳の神経変性が起こり、認知機能が低下することで日常生活全般に支障が出ている状態を総称した診断名です。
認知症の原因疾患は数多くあります。最も多いのがアルツハイマー病で、認知症全体の60~70%がアルツハイマー型認知症と診断されます。他には血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症があり、これらを認知症の4大疾患といいます。つまり、ひと口に認知症といっても、全く別の疾患の結果として認知機能の低下が出現している状態が認知症と診断されます。
認知症の4大疾患の病態
アルツハイマー病では、アミロイドβの斑状蓄積(老人斑)と神経原線維変化(リン酸化したタウタンパクの線維状凝集体)がみられます。
レビー小体型認知症では、αシヌクレインの神経細胞内への異常蓄積によるレビー小体とよばれる封入体の形成がみられ、それによる神経変性により認知症の症状が起こります。
血管性認知症は脳梗塞や脳出血などの脳血管障害により起こり、前頭側頭型は前頭葉および側頭葉の萎縮によるものです。ただし、実際には複数の原因疾患が混在している場合が多く、特に高齢者では血管病変はほぼ必発ですので、アルツハイマー型認知症と診断されたとしても、血管病変も存在するなどのケースが多くなります。
認知機能障害と行動・心理症状
認知症の症状としては大きく分けて中核症状と行動・心理症状(BPSD)があります。中核症状は脳の神経変性により出現する欠落症状であり、認知機能障害として出現します(表1)。アルツハイマー型認知症では記憶障害が前面に出てきます。BPSDは幻覚や妄想、怒りっぽい、ウロウロするなどの症状で、環境要因やもともとの気質、あるいは身体的、精神的ストレスなどが絡み合って出てくる症状です(表2)。
全般性注意障害 | 必要な作業に注意を向けて、それを維持し、適宜選択、配分することができない。いろいろな作業でミスが増える。ぼんやりして反応が遅い。 |
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遂行機能障害 | 仕事や家事など、物事を段取りよく進められない。 |
記憶障害 | 発症後に起きたことを覚えられない。発症前のことを思い出せない。 |
失語・失書 | 発話、理解、呼称、復唱、読み、書きの障害。書字の障害、文字想起困難や書き間違い。 |
失算 | 筆算、暗算ができない。 |
視空間認知障害 | 図の模写、手指の形の模写などができない。知っている場所で道に迷う。無意味な模様などを人や虫などに見間違える。実際はないものが見える。 |
失行 | 細かい動きが拙劣で円滑な動きができない。バイバイなどのジェスチャーができない。使い慣れた道具をうまく使えない。 |
社会的認知障害 | 相手や周囲の状況を認識し、それに適した行動がとれない。 |
櫻井氏の話をもとに作成
活動亢進が関わる症状 | 焦燥性興奮、易刺激性、脱抑制、徘徊や攻撃的行動などの異常行動 |
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精神病様症状 | 幻覚・妄想、夜間行動異常など アルツハイマー型認知症:もの盗られ妄想や被害妄想 レビー小体型認知症:嫉妬妄想や幻の同居人妄想 |
感情障害が関わる症状 | 不安、うつ状態 |
不安、うつ状態 | 情緒の欠如、不活発、 周囲への興味の欠如 |
櫻井氏の話をもとに作成
認知症の診断には何を使う? 認知機能検査の実際
MMSE(Mini-Mental State Examination)や長谷川式簡易知能評価スケールなどを用いた認知機能検査で認知機能障害があることを確認した後、それぞれの病型の診断基準に当てはまるか否かを確認し病型を診断します。
ただし、血管性認知症では脳のCTやMRIをしないと血管性病変があると断定できませんので、画像検査の結果が重視されます。PETやSPECTによる脳機能画像検査は、当センターのような専門施設ではほぼ全例施行していますが、診断基準ではこれらの検査は必要項目ではなく症状を中心に診断されるケースも多いです。
認知症を「血液」で診断する時が近づいている
また、アルツハイマー病における脳内アミロイドβの蓄積を捉えるバイオマーカーの有用性については以前から知見が出ていましたが、PET検査か髄液検査など、高価または侵襲性が高いものが用いられます。
そのため、低コストで安全という点で、血液検査によるバイオマーカーの開発が世界中で研究されてきました。しかし、血液中のバイオマーカーは少量かつ血液で希釈されるため、正確な測定には至りません。
こうした中、2014年に当センターと島津製作所が共同で、脳内アミロイドβ異常蓄積を高精度に捉える血液バイオマーカーの開発に成功しました。これは島津製作所の田中耕一先生(2002年ノーベル化学賞受賞)の技術を用いることで測定が可能となったものです。
近い将来、広く臨床応用されることも考えられます。また現在、多くの研究者が血液バイオマーカーの開発に取り組んでいます。認知症を「血液」で診断できる時代が近づいてきています。
アルツハイマー型認知症の血液バイオマーカーの可能性
アルツハイマー型認知症のバイオマーカーの血液検査法には、将来的に様々な認知症医療の発展の可能性が秘められている。
治療薬開発
現在、新薬の治験にはPETでアミロイドとタウの蓄積を確認して症例を組み入れしているが、PETは非常に高額な検査であり、また、検査しても症例の組み入れ基準から外れることも多い。まずは血液でスクリーニングした上でPETで確認するなどができるようになれば、その経済効果は非常に高く、なおかつ効率的に治験対象者を集めることが可能となるため、治療薬開発のスピードも加速することができると考えられる。
診断
これまで症状から診断していたものが、血液検査で脳の病態を元に診断できる時代がくる可能性がある。また、治療方針の決定や予後予測にも活用できる可能性がある。
予防
アルツハイマー型認知症の高リスク者を症状が出ていない段階で見つけることができる可能性がある。ただし、これには有効な治療法が確立されることが必要不可欠である。
「治る」認知症や薬剤性の認知機能障害
認知症は治らない、というのが一般的な認識だと思いますが、認知機能の低下が改善するケースもあります。具体的には、甲状腺機能低下症や糖尿病でみられる低血糖、ビタミン不足、あるいは慢性硬膜下血腫などです。これらは適正な治療で治療可能な認知症と言えます。
また、薬剤師さんに特に注視いただきたいのが、薬剤性の認知機能障害です。高齢者ではベンゾジアゼピン系、ヒスタミン系、アセチルコリン系の薬剤による認知機能障害がしばしばみられます。ベンゾジアゼピン系の薬剤や抗精神病薬は蓄積すると記憶障害の原因になり得ますし、H2ブロッカーも脳に届いて作用しますので認知機能障害を引き起こす可能性があります。また、抗コリン薬も高齢者で服用している患者さんが多いので注意が必要です。
認知症の薬物療法 4剤の効果は個人差あり
認知症の薬物療法として現在保険適応がある薬剤は、いずれも神経変性の抑制ではなく認知症の症状を改善する薬剤です。
コリンエステラーゼ阻害薬のドネペジル(アリセプト)とそれに関連する薬剤2剤と、それとは全く別系統のNMDA受容体拮抗薬のメマンチンの2系統4剤が治療に使用されます(表3)。教科書的にはこれらの薬の効果に差はないとされていますが、人によって、また症状によって、合う、合わないがありますので、専門医は経験に基づいて使い分けて治療を行っていきます。
コリンエステラーゼ阻害薬 | NMDA受容体拮抗薬 | |||
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一般名 (製品名) |
ドネペジル (アリセプト) |
ガランタミン (レミニール) |
リバスチグミン (イクセロン、 リバスタッチ) |
メマンチン (メマリー) |
剤形 | 錠剤、口腔内崩壊錠、細粒、 ゼリー、ドライシロップ |
錠剤、口腔内崩壊錠、内用液 | 貼付剤 | 錠剤、口腔内崩壊錠、 ドライシロップ |
適応症 | アルツハイマー型認知症 及びレビー小体型認知症 |
アルツハイマー型認知症 | アルツハイマー型認知症 | アルツハイマー型認知症 |
適応重症度 | 軽度~高度 | 軽度~中等度 | 軽度~中等度 | 中等度~高度 |
用量 増量 |
3mg(1~2週)5mg 高度:5mg(4週)10mg |
8mg(4週)16mg 必要に応じて4週以降24mg |
4.5mg(4週)19mg(4週) 13.5mg(4週)18mg or 9mg(4週)18mg |
5mg(1週)10mg(1週) 15mg(1週)20mg |
有害 事象 |
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各製品添付文書などをもとに作成
期待の新薬 アデュカヌマブのゆくえ
現在の薬物療法の効果は限られており、病態の本質的な過程に作用して疾患の進行を抑制する疾患修飾薬の開発が待ち望まれています。
2021年6月、アルツハイマー病の神経変性自体を治療の標的とした疾患修飾薬aducanumab(以下、アデュカヌマブ)が、米国食品医薬品局(FDA)で条件付きながら迅速承認されました。
日本でも承認申請され期待感が高まっていましたが、2021年12月のPMDAの審査結果は「継続審議」になりました。これは米国の承認と欧州の非承認の中間のような判断で、引き続き検討、ということですので、臨床で使用可能となるにはまだ時間がかかります。
しかし、アルツハイマー型認知症に対する疾患修飾薬の登場は、認知症医療において非常に大きな一歩と考えられますので、承認が見送られるに至った問題点がクリアされ、少しでも早くアルツハイマー型認知症の方に使えるようになることが望まれます。何より認知症の患者さんが疾患修飾薬の登場を待ち望んでいるのです。
アデュカヌマブの開発変遷
現状の日本で使用されている治療薬は、原則として症状改善が目的となる。対して、アデュカヌマブは、アルツハイマー型認知症の原因自体に働き進行を抑える、初の病態修飾薬である。
コリンエステラーゼ阻害薬
認知症の脳内で減少しているアセチルコリンの分解を抑制し、アセチルコリン量を増やす
NMDA受容体拮抗薬
過剰に活性化したNMDA受容体を拮抗阻害する
アデュカヌマブ
アルツハイマー型認知症の原因となる老人斑に特異的に結合し老人斑を分解する
アデュカヌマブの最近の変遷は下記のとおり。
- 2019年3月に試験が中止
- 中止後に得られた追加データを含む大規模データの解析で、用量依存的な脳内アミロイドの減少や臨床症状悪化の抑制が示される
- FDAへ承認申請、日本でも承認申請
- FDAは2021年6月に迅速承認
日本では2021年12月に承認が見送られ継続審議
現時点のデータから有効性を明確に判断することは困難であるとし、追加の臨床試験結果などの提出を待ち改めて審議する、とのこと。アデュカヌマブを開発したバイオジェン社とエーザイ社は追加の治験を実施する予定で数年間を要するといわれている。
認知症の症状として出現する服薬管理の不良
薬剤師さんに注意して対応いただきたいのは服薬管理についてです。
認知症の初期の生活面の障害として服薬管理が不良になることは多く、認知症の人に「がんばって飲んでください」といってもそれは難しい話です。いかに服用回数を減らし簡略化するか、処方の工夫が必要となります。
まずは、複数の診療科から処方されている薬剤の重複投与を確認し、ポリファーマシーを防ぐことが重要です。アドヒアランスが不良であれば、服用回数を考慮し、薬剤を変えて管理が容易になる工夫も必要です。この点を薬剤師さんに積極的に関与いただければと思っています。ただし、それでも症状進行に伴って服薬管理が難しくなりますので、医療者以外の誰かが見守る体制作りも重要かと思います。
リハビリテーションは認知症治療でも特に重要
リハビリテーションは重要な認知症の治療手段です。全国老人保健施設協会が実施した「認知症短期集中リハビリテーションの実践と効果に関する検証・研究事業」では、「認知症短期集中リハビリテーションは極めて有効であり、臨床的認知症重症度の進行予防、心の健康維持(意欲、活動性)を通じて、ADLの改善が認められる。さらに、周辺症状の改善によって在宅系居今のコロナ禍で、通っていたデイサービスに行けなくなったという高齢認知症者も多いのですが、そのような人は著しく認知症が進行しており、改めてリハビリテーションの効果を思い知らされました。
患者家族のストレス対策は必須 家族のための教室、HPでノウハウを公開
認知症は、患者さんご本人の治療だけでなく、介護されるご家族のストレスをいかに発散させていくか、介護負担を高めない工夫が非常に大切です。
当施設では10年前から、認知症の家族教室を開催しています。ご家族の多くは認知症の介護経験などありません。まず認知症とは、からスタートし、さまざまな症状にどのように対応したらいいのかなどを、これまで我々が経験した事例を紹介しながらお話していきます。さらに、介護生活で溜まったストレスをどのように対処するかのノウハウも指導します。認知症のご家族の支援は非常に大事で、その方法を科学的に検証した上で作成したプログラムをホームページで公開しています(図1)。
図1 国立長寿医療研究センター作成パンフレット「あした、晴れますように」
認知症の人を介護しているご家族向けのテキスト。認知症の理解を深め、介護者の精神的ストレスを緩和させるノウハウを学ぶことができる。
国立長寿医療研究センターWebサイトより作成
また、認知症の療養では、本人がご不在の中、医療者と家族の間で治療の方向性が決定されることも多いのですが、患者さんご本人が何を考え、我々やご家族に何を伝えたいと思っておられるのかも本来は確認すべきです。その上で治療をご説明し、治療に前向きに取り組んでいただけるようなフローを現在模索しています。
早期介入で認知症発症を抑制
認知機能障害があっても日常生活の面で概ね自立できる方もいます。この段階は、軽度認知障害(MCI)と分類されます。
また、症状が何もなく認知機能も健常範囲であるものの、例えばアルツハイマー病の神経変性が脳で進行されている方もいます。このようなケースはMCIの前段階で、前臨床期と呼ばれます。前臨床期には何となく認知機能が低下しているという訴えがあるものの、実際検査してみると異常は認められないという主観的な認知機能障害(SCD)も含まれます。現在、MCIや前臨床期の認知症予備群を見つけ出し、適切に介入することで認知症の発症を抑制することが重要と考えられています。
修正可能なリスク因子への介入で認知症発症予防
2017年の国際アルツハイマー病会議において、Lancet国際委員会から、認知症発症に関わる修正可能なリスク因子として、小児期の教育期間の短さ、中年期の難聴、高血圧、肥満、高齢期の喫煙、抑うつ、運動不足、社会的孤立、糖尿病の9つがあり、生涯を通じてこれらのリスク因子をコントロールし脳の健康状態を改善できれば、認知症の35%は予防できる可能性があると報告されています。
また、これらのリスク因子に個別に介入してもその効果は限られるものの、総合的に多因子に介入する具体的なプログラムとして指導することで、認知機能の低下が抑制されるというデータもあります。そこで我々は、日本人にあった多因子介入のプログラムを構築するための研究(J-MINT研究)を現在進行しています。本研究は2022年秋に終了予定で、解析結果をお待ちいただければと思います。
また、国立長寿医療研究センターでは、これまで自治体等との連携の下で進めてきた研究から、MCIの段階で、運動と認知トレーニングを組み合わせた「コグニサイズ」を開発しました。コグニサイズの実施により認知機能低下が抑制されることから、広くその普及に取り組んでいます。具体的な方法についての情報を公開していますので、地域や介護施設などで参照して取り組んでいただければと思っています(図2)。
図2 国立長寿医療研究センター作成「コグニサイズ」
コグニサイズとは、国立長寿医療研究センターが開発した、認知症予防を目的とした取り組みの総称を表した造語。運動と認知課題の組み合わせから成る。
国立長寿医療研究センターWebサイトより作成
認知症診療において薬剤師に期待される役割
薬剤師さんに期待する役割として、一番は認知症の早期発見です。特にかかりつけの薬剤師さんは、認知症を発症する以前から患者さんと接しておられることも多いと思いますので、認知症の徴候をより早期に発見していただければと思います。
認知症診断後は、服薬管理を期待します。安全な服用のためにはどうすべきか、個々の患者さんで対策を考えてご指導いただき、きちんと服用できているか確認していただければと思います。
さらに、認知症に対する偏見を認知することも重要です。認知症に対するある種のネガティブなイメージは、私のような認知症専門医にすらあると自覚しています。
認知症への偏見は現代社会全般に存在すると思われます。このため、自身やご家族に認知症の症状がみられたとしても、それを認めたくない心理が働き受診や治療を拒みます。これを少しでも改善するための啓発活動を行っていくことも非常に重要です。薬剤師さんにも是非ご尽力いただけたらと思っています。
INFORMATION
認知症研修認定薬剤師 | 日本薬局学会の研修認定制度。認知症患者とその家族に対し、薬学的視点を踏まえた対応を行える薬剤師の養成を目的とする。申請に必要な資格・要件として、認知症サポーターを取得していることが求められている。 |
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認知症サポーター | 認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対して、できる範囲で手助けする応援者を全国で養成することを目的に厚生労働省が展開する「認知症サポーターキャラバン」事業。養成講座は都道府県・市町村等の自治体および全国規模の職域団体等により開催されており、広く地域住民、職域、学校、広域の団体・企業等の従事者などを対象に講座が行われている。 |
認知症予防専門薬剤師 | 日本認知症予防学会が認定する認知症予防に主眼を置いた認定薬剤師。2021年6月に開催された同学会学術集会で第1回認知症予防専門薬剤師教育セミナーが開催された。 |
薬剤師認知症対応力向上研修 (各自治体のホームページ参照) |
高齢者が受診した際や受診後等に接する薬局・薬剤師に対し、認知症の人本人とその家族を支えるために必要な基本知識や、医療と介護の連携の重要性等を習得するための研修。各都道府県で実施されている。認知症の疑いのある人に早期に気づき、かかりつけ医等と連携して対応するとともに、その後も認知症の人の状況に応じた薬学的管理等を適切に行い、認知症の人への支援体制構築の担い手となることを目的としている。 |
認知症サポート薬剤師 | 東京都薬剤師会生涯学習委員会が提供するe-ラーニング講座。認知症という疾患の基本的な知識や地域資源について幅広く知ることができる。東京都薬剤師会の会員だけでなく、興味を持った薬剤師が受講可能な形で講座が公開されている。また、講座受講者を対象としたスクーリングも開催されている。 |