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【特定薬剤管理指導加算】「イ(RMP)」「ロ(選定療養)」算定Q&A
特集

発達段階に応じた服薬指導のポイント

2019年2月号
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発達段階に合わせた服薬指導とコミュニケーションのポイントを、『医療を受ける子どもへの上手なかかわり方』(日本看護協会出版会)などの編著者で、チャイルド・ライフ・スペシャリストの原田香奈氏に聞きました。

乳児期(1歳未満)の画像

乳児期(1歳未満)

 親の不安が子どもに伝わる。不安は禁物
 乳首やスポイトを活用。粉薬を溶くときは粘度に注意
 服薬後のスキンシップで親子がふれあう楽しい時間に

赤ちゃんは母乳とミルク以外のものを口に入れたことはありません。パパやママもどうやって薬を飲ませればいいのか戸惑います。パパやママ(親)の不安は赤ちゃんに伝わりますから、パパやママが自信を持って薬をあげられるように支援することが大切です。
この時期は粉薬やシロップを水や白湯、単シロップに溶かして飲ませるのが一般的です。ミルク嫌いになってしまうので、決してミルクで溶かないことが原則です。哺乳瓶の乳首に薬を入れて、吸綴反応を利用して吸わせます。スポイトで少しずつ口の中に入れてあげる方法もあります。粉薬をシロップなどに溶くときは、少量で、練るくらいの硬さで溶きます。量が多すぎて水気が多いと、口から溢れてしまいますし、何回も飲まなければいけないと、嫌になって、口から吐き出してしまいます。1回で飲める少しの量を、口から出してしまわない程度の練り具合で、口の奥の方に入れてあげるか、広角から入れてあげるのがポイントです。舌の上に乗せると美味しくないのがわかってしまうのでNGです。
薬を与えるタイミングも重要です。眠いときやお腹いっぱいのときに与えても飲みません。「もうお昼になっちゃう!」と慌てて寝ている赤ちゃんを起こして無理矢理に薬を飲ませるのは赤ちゃんにとっては嫌なことでしかありません。赤ちゃんにとって良いタイミングで与えることが大切です。お腹が空いているときがもっとも吸綴が強いので、先に薬を与えて、その後で母乳やミルクを与えるのが理想です。
何よりも大切なことは、服薬を嫌な記憶にしないことです。服薬の後は母乳やミルクを与えて、いつも以上に褒めて、ふれあって安心感を与えてあげると、赤ちゃんは「これを飲んで嫌だと泣いてもすぐにお母さんがほめてなぐさめてくれるな」と感じます。ママと赤ちゃんが格闘する時間ではなく、スキンシップの時間にすることで服薬を継続し、習慣化することができます。こうしたポイントを医療者がきちんとパパやママに伝えてあげることが必要です。

幼児期前期(1歳〜2歳)の画像

幼児期前期(1歳〜2歳)

 自己主張が生まれ、ある程度の言葉は理解できる
 人形などで薬の効果をストーリーで説明する
 “がんばりシート”を使い目に見える形で服薬を評価

いろいろなことに好奇心や興味が湧いて、自己主張ができるようになります。ある程度の言葉は理解できるようになり、物事の因果関係の理解も進み始めます。たとえば家族が風邪をひいて薬を飲んでいるのを見たことがあれば、薬は症状をよくするために飲むと理解できます。
“ごっこ遊び”をする時期なので、人形を使って薬がなぜ必要なのか説明します。身体の仕組みの絵本で、「お薬がお口から喉に入っていくよね」と仕組みを説明して、「お咳がこんこん出るよね。お咳のばい菌をやっつけるお薬だよ。だからこのお薬を飲もうね」とストーリー立てて話します。
服薬のモチベーションを維持するために、私たちは“がんばりシート”を使います。薬が飲めたらシールを張るというもので、薬を飲めたことを目に見える形で評価してあげられるものとして、スタンプやシールは使いやすく幼児期には効果的です。シートは子どもの好きなキャラクターに合わせて作ります。親子が一緒にシートを作ることもあります。
子どもにとっては、お医者さんと両親が薬の白い袋を前にして、難しい顔をして話しているだけでも、何かいつもと違うと感じます。薬は何か不安なもの、怖いものに感じます。両親だけでなく、本人にも薬の説明をして、恐怖心や抵抗感を減らしてあげることが大切です。
服薬のときは…

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