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ウイルス学研究「コロナウイルスと新型コロナウイルス」の二面性

2021年2月号
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悪魔と天使の二面性をもつウイルス

生命の進化の初期にいくつかのウイルスがいたことが示唆されているものの、地球にいつウイルスが出現したのかなど、大きな謎が残されています。しかし、米国のウェンデル・スタンリー博士がタバコモザイクウイルスの結晶化に成功し、電子顕微鏡によってウイルスを初めて可視化した1935年以来、ウイルス学は目覚ましい進展を見せ、ウイルスのふるまいについて多くのことがわかってきています。
ウイルスには、水痘・帯状疱疹ウイルスやアデノウイルスなどの「DNAウイルス」、C型肝炎ウイルスやインフルエンザウイルス、SARS関連コロナウイルスなどの「RNAウイルス」、RNAを鋳型にして DNAを合成する逆転写酵素をもち、腫瘍ウイルスの多くが属する「レトロウイルス」といったように多様なタイプが存在し、同属のウイルスでも新型が次々と生まれています。
このようなウイルスの多様性を生み出した原動力の1つが「遺伝子変異(複製ミス)」です。一般的に、DNAウイルスは複製ミスを修復する機能がありますが、RNAウイルスにはその修復機能がないため、遺伝子変異が生じやすいと考えられています。コロナウイルスは例外的に修復機能をもっているために遺伝子変異が起こりにくいのですが、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)では次々と変異型が出現しています。たとえば欧州で発見された「D614Gウイルス」は、スパイクタンパク質の614番目のアミノ酸残基がアスパラギン酸(D)からグリシン(G)に置き換わる変異を起こしたものです。このアミノ酸置換により、スパイクタンパク質は宿主の受容体と結合しやすい立体構造…

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【緑内障の最新情報】点眼薬の第一選択と禁忌、副作用を網羅

緑内障のメカニズムや治療に関する内容です。慢性疾患を発症した場合の禁忌薬、点眼指導のポイントなど薬剤師として明日から役立つ情報となっています。

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選ばれる薬局づくり、コンセプトはランタンの灯り

カフェ風薬局、ランタン千歳鳥山店を考案・デザインした田辺正道氏へのインタビュー記事です。服薬指導やコミュニケーションツールを工夫し、患者との距離感を大切にする調剤薬局が掲載されています。

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新型コロナウイルスの気になる情報を一挙公開

日本と海外の状況を比較しつつ、2021年1月31日時点での情報を公開しました。後遺症や変異株についての疑問、ワクチンの安全性や供給数、副反応などを一問一答式で回答します。

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ファーマスタイル編集部がお届けするカフェMENUVol.8「加湿器」

風邪やインフルエンザなどへの感染予防対策として利用する「加湿器」に関する情報です。加湿器の衛生管理不足による疾患や感染者数のデータが掲載されています。

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医薬品の安定確保へ、医薬品供給調整スキーム導入

日本製薬団体連合会(日薬連)と厚生労働省が連携し、13成分に対して医薬品供給調整スキームを発動。大規模な供給不安の混乱を防ぐために、発生時の手順とフェーズ別の対応方向性を提示しました。

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ウイルス学研究「コロナウイルスと新型コロナウイルス」の二面性

ウイルスを学問から解説。歴史からコロナウイルスを分析し、ウイルスと他の生物の「共進化」について考察しています。生物にとってウイルスが命を奪うものなのか、それとも発達に寄与するのか、実験結果より言及した内容です。

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