Medical Diagram

リンゲルマン現象の法則

2017年11月号
リンゲルマン現象の法則の画像

集団のメンバーが増えると発生する「社会的手抜き」

おもりをつけたロープを綱引きのように引っ張ったとき、1人、2人、3人、8人と人数を増やすと、引っ張る力はどのように変化するでしょうか。
この実験結果を、フランスの農業工学者マクシミリアン・リンゲルマンが報告しています1)。それによると、1人のときは63kg、2人では118kg、3人では160kg、8人では248kgと、当然ながら人数が増えるに伴って、より重たいおもりを引っ張ることができました。しかし、1人のときの引っ張る力を100%とした場合、2人のときは93%、3人では85%、8人では49%と大幅に低下していたのです。
このような、集団のサイズが大きくなるにつれて、メンバー1人あたりの能力が低下するという現象は、やがて「リンゲルマン現象」と呼ばれるようになりました。
その後の研究の結果、リンゲルマン現象を引き起こす要因として、力の方向やタイミングがそろわない「協調失敗によるロス」と、メンバーのモチベーションが下がる「動機づけ低減によるロス」の2つが指摘されました2)。この「動機づけ低減によるロス」を「社会的手抜き(Social loafing)」と名づけたのが、米国の社会心理学者ビブ・ラタネらです3)
では、「社会的手抜き」はどうして起こるのでしょうか。その発生条件を調べた研究では、

この記事の冊子

特集

古くて新しい漢方薬を知る

少し前まで漢方薬は、西洋医学では治せない疾患に対して使われることが多かったのが、臨床試験におけるエビデンスも蓄積されつつあり、新しい使い方も広がっています。幅広い領域における処方のポイントや注意点について専門家から最新の知見をお届けします。

古くて新しい漢方薬を知るの画像
専門医+エキスパートに聞くよりよい服薬指導のための基礎知識

【大腸がん】高い生存率を支える薬物療法の進歩

大腸がんは日本人が最も罹患しやすいがんですが、適切な治療を受ければ完治が見込め、たとえ進行がんや他臓器に転移しても治療法を組み合わせることで長期間にわたり生存が可能であり、良質な生活を送ることもできます。その背景には、治療薬の開発や外科手術の進歩、医療関係者の献身的な働きがあります。

【大腸がん】高い生存率を支える薬物療法の進歩の画像
専門医+エキスパートに聞くよりよい服薬指導のための基礎知識

【大腸がん】患者の生活に寄り添った具体的な服薬指導を

大腸がんは他臓器に遠隔転移しても薬物療法と手術をうまく組み合わせて治癒も可能で、患者は外来通院で治療を続けることができます。がん・感染症センター都立駒込病院薬剤科の清美奈氏に大腸がん治療の現状や、薬剤師に期待される服薬指導のポイント、抗がん剤の副作用やその対応について伺いました。

【大腸がん】患者の生活に寄り添った具体的な服薬指導をの画像
ここに注目!知っているようで知らない疾患のガイセツ

血友病

血友病は昔から知られている遺伝性疾患で、関節内への自然出血や外傷時の出血が止まりにくく、また頭蓋内出血などの深部出血が生じやすいことから、かつては予後不良の疾患でした。しかし、治療薬の進歩により近年は健常者と同じような生活を過ごせるようになっています。

血友病の画像
Medical Diagram

リンゲルマン現象の法則

おもりをつけたロープを綱引きのように引っ張ったとき、人数を増やすと、1人当たりの引っ張る力は集団になるほど低下します。メンバーが多くなれば、「自分1人が手を抜いても大丈夫」という心理が働くからです。医療連携などでは多職種のメンバーで構成されるため、「社会的手抜き」は起こりにくいといわれますが、パフォーマンスを上げるためのポイントがあります。

リンゲルマン現象の法則の画像
英語で服薬指導

英語で服薬指導 「TS-1というお薬が出ています」

外国の患者さんが来局した際に知っておきたい基本的な会話を紹介する本シリーズ。今回は抗がん剤について。「TS-1というお薬が出ています。」これを英語で言うと!?

英語で服薬指導 「TS-1というお薬が出ています」の画像

この記事の関連記事

人気記事ランキング