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【特定薬剤管理指導加算】「イ(RMP)」「ロ(選定療養)」算定Q&A
エキスパートクイズ

慢性腎臓病(CKD)|答えて学ぼうエキスパートクイズ

2018年12月号
エキスパートクイズ

腎機能に応じた薬剤選択と用量調節が鍵を読んで、正しく理解できたかチエックしてみましょう!

Q1 以下の文章の( )内に当てはまる用語を答えよ

腎臓と血圧は密接に関わっており、高血圧は慢性腎臓病(CKD)の発症および増悪のリスク要因として知られている。食事・運動療法を行っても是正されない高血圧に対しては降圧薬を用いた薬物療法が推奨されている。特に(❶)を有する高血圧患者に対しては、(❷)や(❸)といった薬剤が第一選択薬として用いられる。これは、これらの薬剤が糸球体の(❹)を拡張せずに(❺)を拡張することで糸球体内圧を低下させ、(❻)の尿中への排出を抑制することができるためである。

Q1の答え 表示

腎臓と血圧は密接に関わっており、高血圧は慢性腎臓病(CKD)の発症および増悪のリスク要因として知られている。食事・運動療法を行っても是正されない高血圧に対しては降圧薬を用いた薬物療法が推奨されている。特に(❶ 蛋白尿)を有する高血圧患者に対しては、(❷ アンジオテンシン変換酵素阻害薬)や(❸ アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)といった薬剤が第一選択薬として用いられる。これは、これらの薬剤が糸球体の(❹ 輸入細動脈)を拡張せずに(❺ 輸出細動脈)を拡張することで糸球体内圧を低下させ、(❻ アルブミン)の尿中への排出を抑制することができるためである。

薬効を最大限に引き出すためアドヒアランス向上に努めるを読んで、正しく理解できたかチエックしてみましょう!

Q2 以下の薬剤と特徴的な副作用を正しく組み合わせなさい

薬 剤
  1. テルミサルタン
  2. ポリスチレンスルホン酸Ca
  3. シナカルセト
  4. エルデカルシトール
副作用
  1. 便秘
  2. 高カルシウム血症
  3. 低カルシウム血症
  4. 高カリウム血症
Q2の答え 表示

(1)テルミサルタン → (D)高カリウム血症
(2)ポリスチレンスルホン酸Ca → (A)便秘
(3)シナカルセト → (C)低カルシウム血症
(4)エルデカルシトール → (B)高カルシウム血症

薬効を最大限に引き出すためアドヒアランス向上に努めるを読んで、正しく理解できたかチエックしてみましょう!

Q3 以下の代表的な腎機能評価物質とそれらの解説文を正しく組み合わせなさい

腎機能評価物質
  1. イヌリン
  2. クレアチニン
  3. シスタチンC
解説文
  1. 内因性物質。糸球体濾過を受けた後、尿細管にて大部分が再吸収されてアミノ酸に分解されるため、血中濃度が糸球体濾過量に依存する。甲状腺機能の変動やステロイド投与など、血中濃度に影響を与える因子が報告されており、該当する患者への適用には注意が必要である。
  2. 外因性物質。腎機能評価物質のゴールドスタンダード。糸球体濾過された後、尿細管で分泌も再吸収もされないため、クリアランスは糸球体濾過量を表す。測定方法が煩雑であり、日常診療での測定頻度は低い。
  3. 内因性物質。糸球体で濾過されるほか、尿細管でわずかに分泌される。再吸収はされない。筋肉の代謝産物であるため、筋肉量の少ない患者(高齢、低体重)や筋ジストロフィー患者などでは異常低値を示すことがあることに注意が必要である。
Q3の答え 表示

(1)イヌリン → (Ⅱ)
(2)クレアチニン → (Ⅲ)
(3)シスタチンC → (Ⅰ)

出題者よりコメント

CKDの薬物療法では、服用薬剤数が多いこと、用法が煩雑になることから、患者の服薬アドヒアランスは低下しがちです。薬剤師の服薬指導は、服薬アドヒアランスの向上に重要と考えられます。また適切な腎機能評価による処方提案は、薬物療法の有効性や安全性の担保につながります。CKD患者の薬物療法に適切に携われるよう、治療に用いられる薬剤の特徴的な副作用や、各腎機能評価方法の特徴を理解しておきましょう。

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