• ウ ネコの毛に感作すると豚肉がアレルギーを誘発することがある

解説

クラゲなどの海洋生物に刺され、クラゲ由来のポリガンマグルタミン酸（PGA）と納豆の粘調成分のPGAが交差反応を示し納豆アレルギーが発症することがある。
アニサキスによる食中毒は生存するアニサキスが消化管に影響を及ぼすが、アニサキスアレルギーでは、アニサキスが死んでいても頭部などの一部やアニサキスが吐き出した分泌液で発症するため、寄生頻度が高い魚介類が含まれるものはだしや缶詰でも除去した方が良い。
飼育しているネコの毛、尿、唾液中のアレルゲン感作による豚肉などでアレルギーが誘発されるものは「ポーク－キャット症候群」と言われる。

• ウ 花粉－食物アレルギーが近年増加している

解説

成人の場合、口腔アレルギー症候群や軽微な皮膚症状があっても医療機関には受診せず、アナフィラキシーで救急搬送された後の検査で判明するケースが多い。
18歳以上の成人では甲殻類、小麦、魚類、果物類、大豆が多い。
小児では通常型の食物アレルギーが多いが、成人では花粉－食物アレルギーなどの食物と花粉との間で共通して含有されているアレルゲンによる交差反応が多いとされる。
成人では食物経口負荷試験を実施できる施設が少なく保険適応もないため実施が困難な場合が多い。