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患者さんの不安に寄り添い、対話できる薬剤師の関わり方を問う

2021年7月号
外来がん化学療法における服薬指導の法則

がん患者は、医療者が思うよりも強く戸惑いや不安を抱え、共感を求めている

近年、外来で化学療法を受けるがん患者が多くなり、調剤薬局においても化学療法に関する調剤・服薬指導が増加しています。こうした患者の気がかりを調査した結果によれば、不安要素の多い順から「再発・転移への不安」「化学療法を継続していく中で、経済面の行く末を案じている」「常に病気のことを考えてしまう」「化学療法による気力・体力の低下がある」となっており1)、がん患者は様々な思いの中で、治療を受けていることがうかがわれます。
また、がん患者は、新薬が開発されるまで命を繋ぎ止めるためにも治療を継続したいという“希望”と、不確かな治療を継続していくことへの“戸惑い”を同時に抱えて治療を受けています2)。このことは、化学療法に納得しているように見えても、身体的あるいは心理的に窮地に追いやられる状況が生じれば、一気に化学療法に対して否定的な感情が芽生えてしまう可能性があることを意味しています。
入院時と外来時で、医療者側との関係性が異なることにも、がん患者は戸惑いや不安を感じています。入院中は毎日、担当看護師、主治医との関わりがあり、個別性を大切にして対応されていたと感じていたのに対し、1~2週間に1回の外来受診では、看護師、医師との関わりが短時間であることから、個別性を無視して対応されていると感じることが少なくないようです2)。患者は当事者ゆえに化学療法を自分の命の綱と捉えており、そうした気持ちをもっと理解してほしいと思っているのです。
このように、がん患者は複雑な心理状態を抱えているため、薬局に…

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